2016年04月30日

アメリカン・サイコ


2016.Mar.05
☆☆☆★★
1980年代、NY。27歳のパトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)は、ウォール街の投資会社の副社長。高級マンションに住み、エクササイズに励み、ブランド物を買い求め、完璧な生活を求めている。婚約者イヴリン(リース・ウィザースプーン)も愛人コートニー(サマンサ・マティス)もいたし、秘書のジーン(クロエ・セヴィニー)は密かに彼に恋い焦がれていたが、彼の心はどこか虚ろで、目下のライバル、ポール・アレン(ジャレッド・レト)に会うたび苛立ちは募るばかり。そして、抑えきれない感情に突き動かされたベイトマンは、アレンを自宅に呼び出し殺害。そんなベイトマンの前に、失踪したとされたポールの行方を調査している人物、キンボール(ウィレム・デフォー)が現われ、ベイトマンの心に不吉な影がよぎり始める。そしてある夜、ベイトマンは、前に買った娼婦クリスティ(カーラ・シーモア)と街角で再会し、自宅へ連れて帰って殺害。さらにガールフレンドのエリザベス(グィネヴィア・ターナー)も、セックスの後で殺害。殺人衝動が暴走するベイトマン。自分を抑えきれなくなった彼は、弁護士にこれまでの殺人を告白するが信じてもらえない。こうしてベイトマンは、さらなる虚無に陥っていく。

1980年代後半のマンハッタンを舞台に、若きエリート証券マンの狂気を描いた作品。社会問題まで巻き起こしたブレット・イーストン・エリスの小説が原作。快楽殺人鬼の体を借りたブラック・コメディですな。サイコになりきっったカメレオン俳優クリスチャン・ベールが、見所でしょう。名刺のデザインや高級レストランの予約に一喜一憂したり、優越感を感じたり、大ヒットポップスを論じてみたりするのを見せ、底の浅さや空虚さを揶揄してるのですな。結局、ベイトマンの妄想で、空虚さの追求が故に精神に破綻を来たしてしまったということ。
アメリカン・サイコを買って観る
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2016年04月29日

ジェニファー8


2016.Mar.03
☆☆☆★★
LAの刑事ジョン・ベルリン(アンディ・ガルシア)は妻との離婚で田舎町ユーリカに赴任してきた。その町のゴミ捨て場で死体が見つかった。それも手だけの。彼が検死をして推理するにはどうもその手は盲目の女性の手らしい。ジョン・ベルリンは捜査をしていくうち、盲目の女性ヘレナ(ユマ・サーマン)と出会う。彼女は同じ施設に住む盲目の失踪女性の“目撃者”なのだ。やがて彼らは恋に落ちる。捜査を進めるとどうも白人の盲目の女性がこの辺りを中心に殺されている。ある夜、同僚の信頼する刑事、フレディー・ロス(ランス・ヘンリクセン)と彼女の住む施設に行くとどうも怪しい。犯人が来ているみたいだ。ジョンが上に行くと急にドアが開き、彼はドアぶつかり気を失う。目を覚ましてロスのところにいくと、彼は死んでいた。ジョンはフレディー殺しの犯人にされてしまう。ジョンがFBI捜査官セント・アン(ジョン・マルコヴィッチ)に取り調べられている最中に、ヘレナが男に襲われる。取り調べ後、ジョンはヘレナが事件時に耳にした音の車種を頼りに、とある家に辿り着き、盲学校と関連付ける犯人の手掛かりを得る。が、ジョンの家からフレディー殺しの銃が発見され、拘留。フレディーの妻マージー(キャシー・ベイカー)の保釈金で自由を得たジョンは、盲学校へ戻ったヘレナを追う。犯人の魔手がヘレナに迫っていた。

自分の殻に閉じこもって生きてきた盲目の女性が、連続殺人の目撃者たり得ない証人となったことで追いつめられるお話。『パルプ・フィクション』の2年前、ユマ・サーマンが22歳頃の作品。清楚で移ろい気味の雰囲気がとても良いですな。主役のはずのアンディ・ガルシアは、狂言回し的役割になってしまって丸で役に立たないのが逆説的で面白い。ジョン・マルコヴィッチとキャシー・ベイカーに持っていかれてます。作品的には、犯人の唐突さに難はあるけど、スリリングで結構楽しめたのぉ。
ジェニファー8を買って観る
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2016年04月28日

ドア・イン・ザ・フロア


2016.Feb.28
☆☆☆★★
マリアン・コール(キム・ベイシンガー)は、児童文学作家の夫テッド(ジェフ・ブリッジス)と、4歳の一人娘ルース(エル・ファニング)と共に裕福な生活を送っていた。しかしマリアンは数年前のある事件以来、深い悲しみの中に閉じこもっており、それに手を焼くテッドは彼女に別居生活を提案した。その夏、テッドは作家志望の高校生エディ(ジョン・フォスター)を助手に雇う。だがエディは、テッドを浮気相手の人妻イヴリン・ヴォーン(ミミ・ロジャース)の家まで車で送り迎えする以外、さしてすることもない。そんな中、エディはマリアンに恋心を抱きはじめる。やがてエディとマリアンは肉体関係を持つようになり、テッドは彼らの関係を黙認。徐々に笑顔を取り戻すマリアンだが、それでもエディが事件のことについて尋ねると無反応になってしまう。やがて夏の終わりが近づき、テッドはエディに、数年前の事件について語りはじめる。それは夫婦の2人の息子が、自動車事故で死んだという内容だった。エディはマリアンにとって、息子の代わりとして慰めになると思ったテッドは、彼を助手に雇ってマリアンに近づけたのだ。しかし一方、マリアンは夫も娘も置いて一人で家を出ていく。まもなくエディも家を離れ、テッドはスカッシュコートの床にあるドアから地下室に入る。

キム・ベイシンガーもの。US現代文学の巨匠ジョン・アーヴィングの自伝的要素を反映したとされる『未亡人の一年』が原作。その前半部分が映画化されたもの。ある悲しみを抱えた家族がそれぞれの決意に至るお話。当時アラウンド50のキム・ベイシンガーですが、キレイですな。映倫規制のせいで、性描写が悲惨で、作品を貶めてます。US版を観たいところ。マリアンは、悲しみと決別し、独立することを選んだのですな。一方、去られたテッドは、自作の児童書で描いた怪物がいるとされる「床にあるドア」に入り、マリアンに去られた哀しみやその後の不安と対峙する決意を見せるのですな。娘役のエル・ファニングがとても良いね。姉ダコタより好き。
ドア・イン・ザ・フロアを買って観る
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