2017年06月24日

ハイネケン誘拐の代償


2017.Jun.24
☆☆★★★
1983年、オランダの首都アムステルダム。事業に行き詰まっていた会社経営者のコル・ヴァン・ハウト(ジム・スタージェス)は、幼なじみの親友で妻の兄でもあるヴィレム(サム・ワーシントン)をはじめとする仲間と結託し、世界的ビール製造会社「ハイネケン」の経営者で大富豪フレディ・ハイネケン(アンソニー・ホプキンス)の誘拐に成功する。しかしその後の身代金交渉は遅々として進まず、人質でありながらも老獪で傲慢なハイネケンにコルたちは翻弄され、強い絆で結ばれていたはずの仲間たちの間に溝が生まれ始める。結局コルらは身代金を獲得しハイネケンは解放されるが、オランダ警察の捜査の手はコルらに伸び、メンバーが次々と逮捕され始めた。残ったヴィレムとコルは、ヴィレムの馴染みの女がいるパリに逃亡するが、コルが妻と電話で連絡を取ってしまったために潜伏先がばれてしまい、そこから逃げ出そうとしたところで2人はあえなく逮捕される。こうしてコル達犯人グループは全て逮捕されて服役、その後10年以上の刑期を終えて出所するが、強奪された身代金の一部は今も所在が不明のままである。そしてかつては親友同士だった仲間が全員揃うことはなく、大金と引き換えに仲間たちの絆は完全に崩壊していた。それは監禁中のハイネケンがコルらに予言していたことだった。

犯罪ジャーナリストのピーター・R・デ・ヴリーズが執筆したノンフィクションが原作。1983年に実際に起きた大富豪ハイネケン誘拐事件の顛末を描く。誘拐犯がハイネケン氏の手管にキリキリと翻弄されていく逆レクター博士のような展開だと思っていたら、なかなか身代金を払わなれないことで、プレッシャーに耐え兼ねギクシャクするだけの話だった。実話だから仕方がないとは言え、映画化するならかなり脚色しないと視聴に耐えられないよな。
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2017年06月23日

処刑の部屋


2017.Jun.18
☆☆★★★
U大4年に在学する島田克巳(川口浩)の父半弥(宮口精二)は、銀行の支店長代理をしていたが胃病で気難かしく、母親のはるは始終オドオドしている。克巳はそんな家庭が大嫌いだった。ある日、大学のブルジョワ仲間伊藤と、父の銀行からパーティ資金を借り出した克巳は大学に廻り、思想研究会に顔を出したとき、その場に居合わすフランス巻の女子学生(若尾文子)を印象に留めた。ダンスパーティの当日、克巳は高校時代からの親友良治の知らせで、パーティ荒しに来たJ大生の竹島(川崎敬三)らと大格闘を演じた。六大学リーグ戦はU大が優勝したが、その夜ほろ酔い気分の克巳と伊藤は、とある店から出て来た2人連れの女子学生に眼をつけ、彼女らを伴って飲み歩いた。偶然にも、その一人は髪がフランス巻の女子学生で顕子という名だった。2人は克巳らが顔負けする程よく飲んだ。伊藤のすすめで睡眠薬を買いに行った克巳は行きつけのバー・シレーヌで会った良治を、彼女らの誘惑の企てに誘うが良治は就職期で頭が一杯だった。ビールに混ぜて巧みに薬を呑ませた2人は伊藤のアパートに昏睡した彼女らを連れ込み、克巳は顕子を選んで思いを遂げた。しかし克巳と顕子の交渉は長続きせず、克巳はある日、彼女の目の前で縁切りを宣言した。この頃、珍らしく良治達が開いたパーティで、克巳はJ大の竹島にアガリのかすめ方を教えてけしかけ、これをきっかけに良治の元気を取り戻させようとしたが、良治は黙って金を渡してしまった。その金を取り戻しに竹島らの待つ銀座裏のバー・カリブに現われた克巳は、先日の仕返しだと凄惨なりンチを受けた。彼はあくまで音を上げずに頑張っていたが、J大の従兄に連れられた顕子の姿を見た時、始めて恐怖の表情を浮べた。顕子は学生の一人からナイフを受け取り声にならぬ叫びと共に克巳にぶつかって行った。皆が逃げ出した後克巳は太腿の傷口を押えながら渾身の力をふりしぼってカリブの裏口から這い出していった。

若尾文子もの。石原慎太郎の同名小説が原作。無軌道な行為を繰り返す大学生が、報復を受けるお話。22〜23歳の若尾ちゃん、プクプクです。何かに悶々と鬱積してる大人になれない若者。ただ、やることがダンスパーティ主催だの、ケンカだの、レイプだの、単なるチンピラ。視野は狭いし、志もない青臭さでは、訴えるものがないね。暴力なんかより、プライドを傷つける方が報復が重い。そりゃそうだ。慎太郎も随分青かったんだな。
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2017年06月22日

マレフィセント


2017.Jun.18
☆☆☆☆★
ヘンリー王が支配する人間の王国と、隣接する平和な妖精の国ムーア国。2つの国は対立が続き、これを統一できるのは英雄か、邪悪なもののどちらかであると言われていた。ムーア国に住む翼を持つ妖精の少女マレフィセントはある日妖精の国に入り込んだ人間の少年・ステファンと出会う。やがて2人は恋に落ち、ステファンはマレフィセントの16歳の誕生日に「真実の愛のキス」を捧げる。しかし、その愛は永遠のものとはならなかった。ステファンの心がマレフィセントから離れ、人間界の野望へと向かったからである。時は流れ、妖精の国に侵略戦争を仕掛けたヘンリー王はマレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)率いる妖精の兵士たちに返り討ちにあい退避する。重傷を負い寝たきりとなったヘンリー王は、マレフィセントを討った者に娘の王女を与え次代の王とすると宣言する。野心を抱き、兵士として平民から王の側近にまで成り上がっていたステファン(シャールト・コプリー)は、マレフィセントを騙して近づき、薬で眠らせて殺そうとするが、そこまではできずに代わりに彼女の翼を切り落とし、王の元に届け次期王の座を勝ち取る。
恋人の裏切りを知り、強力な武器でもある翼を失ったマレフィセントは悲嘆に暮れるが、杖を手に立ちあがり、人間に捕らわれ殺されかけていたカラスのディアヴァル(サム・ライリー)を人間に変身させ、忠実な下僕として使役する。カラスの姿で人間の世界を偵察するディアヴァルは、ステファンが王に即位し、王妃との間に王女のオーロラが生まれたことをマレフィセントに伝える。オーロラの洗礼式が城で行われ、3人の妖精(イメルダ・スタウントン、ジュノー・テンプル、レスリー・マンヴィル)が贈り物を与えようとしたその時、マレフィセントがその場に現れ、オーロラに「16歳の誕生日の日没までに糸車に指を刺され死の眠りにつく」という呪いをかける。許しを乞うステファンに対し、マレフィセントは「真実の愛のキス」によって呪いが解かれるであろうと告げる。しかしマレフィセントは真実の愛などないと考えており、つまりそれは絶対に解けない呪いであった。
ステファンは国中の糸車を集めて燃やし地下室に閉じ込め、さらにオーロラを3人の妖精に預け城外で身分を隠して養育させる。しかし妖精たちは人間の子育てについて全く知識がなく、「これでは(呪いが効果を発揮する前に)死んでしまう」と見かねたマレフィセントはディアヴァルとともに魔法で乳を与え成長を見守り続ける。オーロラ(エル・ファニング)は健やかに少女へと成長し、マレフィセントに対面する。オーロラは幼い頃からマレフィセントの存在を感じていたと語り、彼女を「フェアリーゴッドマザー」(妖精の代母)と呼んで心から慕う。マレフィセントはオーロラをたびたび妖精の国へと連れて行くようになり、森の妖精たちとともに遊ぶ楽しい日々を過ごす。マレフィセントは後悔し、彼女への呪いを解こうとするが不可能であった。
オーロラは、ステファンに挨拶するための旅に出ていた隣国の王子フィリップと出会う。
やがて16歳を前にしたオーロラは一人立ちを考え、家を出てマレフィセントと暮らしたいと考える。3人の妖精は拒絶し、彼女の父が生存していることまで口を滑らせてしまう。オーロラが両親は死んだと言っていたにも関わらず、父がいるのはどういうことかと問う。結局、自分の出自と呪いの内容を聞かされたオーロラは、マレフィセントを問い詰め、慕っていた彼女が呪いをかけたという真実を知り、嘆きつつ城へ向かう。
この頃にはステファンは呪いを恐れるあまり心を病んで暴君となり、病に倒れた王妃の死も看取らず、マレフィセントの弱点である鉄製の武器を作らせることに執着しており、城に帰ってきたオーロラもすぐに部屋に閉じ込めてしまうが、すぐに抜け出してしまい、呪いが成就して眠りにつく。

アンジェリーナ・ジョリー、エル・ファニングもの。オーロラ姫に永遠の眠りの呪いをかける邪悪な妖精マレフィセントだが、その知られざるエピソードがつづられる。このところ心が病んでいたのか、何だか感動したね。育ての親の母性愛なのだな。オーロラ姫の純粋さが、人間の強欲によって閉ざされたマレフィセントの心を開いていくわけだ。エル・ファニング、かわいいな。お姉ちゃんよりずっと好き。アンジーとブラピの愛娘ヴィヴィアン・ジョリー=ピットも幼いオーロラ役で出演。
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2017年06月21日

おとなのワケあり恋愛講座


2017.Jun.18
☆☆☆★★
イギリスの大学で英文学を教えるリチャード(ピアース・ブロスナン)は、教え子のアメリカ人学生ケイト(ジェシカ・アルバ)とできちゃった結婚をしてLAへ。息子が生まれ、順調な毎日と思われたが、ケイトが同僚のブライアン(ベン・マッケンジー)と不倫の末離婚。ケイトがブライアンと結婚し、リチャードはグリーンカードの審査を受ける立場になってしまう。しかし、彼は真面目な人生を送るどころが、飲酒運転で逮捕され、仕事も臨時雇いのまま。その上、ケイトの姉オリビア(サルマ・ハエック)が離婚し、リチャードたちの家に転がり込んでくる。リチャードは、オリビアに惹かれていき、ある時一夜を過ごす。そんな折、断酒会の知人に冗談でマリファナを勧めたのが原因で、強制送還されてしまう。

ジェシカ・アルバ、サルマ・ハエックもの。プレイボーイの大学教授が、彼女の出産をきっかけに真面目に生きようとする。うまく行かないながらも真実の愛を見つけていくお話。楽しいラブコメですな。元ボンド役のピアーズ・ブロスナンが、何かと上手くいかない役というのも面白いね。ジェシカとサルマが同時に観れてお得。ジェシカは水着止まりだけど、サルマは全裸シーン有。ジェシカがヌードやセックスシーンがNGなのは、宗教的理由なのか。
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2017年06月20日

ブルースチール


2017.Jun.17
☆☆☆★★
メーガン・ターナー(ジェイミー・リー・カーティス)は物心ついた時から“圧倒的な力”に魅せられた少女で、彼女にとって銃は力の象徴の一つであり、それを用いて正義の力を振るう警官は、メーガンの憧れの職業であった。ポリス・アカデミーを卒業し、NY市警察に任官したメーガンは、初めてのパトロールで強盗を発見し、彼女は自分に拳銃を向けた犯人を射殺する。しかし、犯人の拳銃は偶然現場に居合わせたトレーダーのユージン・ハント(ロン・シルヴァー)によって持ち去られてしまい、証拠品の銃が発見されず、正当な発砲行為との証言も得られなかったターナーは、過剰行使を行ったとして停職処分を受けてしまう。銃を持ち去ったハントはある日、ビジネスで抱えたストレスのあまり自暴自棄になって泥酔し、不意に拳銃で通りがかりの人間を射殺する。銃の持つ圧倒的な暴力に魅了されたハントは、銃を手に入れた時に見た、“圧倒的な力”の象徴であるメーガンの名を薬莢に彫り込み、深夜のNYで無差別殺人を繰り返してゆく。ハントによる連続射殺事件はNYを震撼させたが、何件目かの殺人現場から自分の名が彫り込まれた薬莢が発見されたことから疑いの目を向けられてしまったメーガンは、殺人課のニック刑事(クランシー・ブラウン)の監視の元、失意の日々を過ごすことになってしまった。そんな中、ターナーはある日偶然とハントと出会い、やがて激しい恋におちるが、ある夜、彼から自分が一連の無差別殺人事件の犯人であることを告白される。ターナーは彼を逮捕しようとするが、ハントには強力な弁護士がつき、確実な証拠も得られない。そして、ハントの狂気はメーガンに向けられ、最初は親友のトレーシー(エリザベス・ペーニャ)、そしてニックがハントの銃弾に倒れる。メーガンはたった一人でハントに立ち向かう決意を固め、凄まじい逃走と追跡の果てに、命からがらハントを射殺する。

正義を愛し警官となった女性が、無差別殺人犯に魅入られ、忍び寄るサイコパスと闘うお話。後に『ハート・ロッカー』でアカデミー監督賞を受賞するキャスリン・ビグロー監督作。ジェイミーにとっては、『ワンダとダイヤと優しい奴ら (1988)』の次の出演作で、結構若いね。鋭い眼光の美人なので、役に合ってますな。とんでもストーカーに魅入られたものだな。抜け目なさと大胆さが結構怖いね。
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2017年06月19日

キリング・フィールズ 失踪地帯


2017.Jun.17
☆☆☆★★
有能だった亡き父と同じ殺人課の刑事として日々捜査に明け暮れるマイク(サム・ワーシントン)は 血の気が多く、周囲とトラブルを起こしてばかり。 NYから転属してきたブライアン(ジェフリー・ディーン・モーガン)は、 そんなマイクの頼れる相棒であり、よき理解者だった。 2人は住宅街で起きた少女の殺人事件を捜査中だったが、手がかりすらつかめていなかった。 しかし、マイクの元妻で刑事のパム(ジェシカ・チャステイン)の管轄区も含め、新たに少女が犠牲になる事件が次々に発生する。地道な捜査を続け、有力な容疑者が浮かび上がった矢先、ブライアンが気にかけ面倒を見ていた心に傷を持つ少女、リトル・アン(クロエ・グレース・モレッツ)が失踪してしまう。刑事の勘が騒いだブライアンは、アンが事件に巻き込まれたと直感し、犯罪が多発することで「キリング・フィールド(殺人地帯)」と呼ばれる危険地帯へと向かう。ブライアンからの連絡を受けて駆けつけたマイクと共に、ブライアンは瀕死のアンを見つける。アンをマイクに預け、ブライアンはマイクの犬と共に犯人を追うが、犯人ともみ合いになり、撃たれてしまう。一方、アンを救急に預けたマイクはブライアンのもとに急ぐが、そこに電話がかかり、ブライアンが死んだと知らされる。電話の発信元がアンの家付近であることから、真犯人がアンの母親で娼婦のルーシー(シェリル・リー)の「客」の1人で以前から怪しいと睨んでいたライノであると気付いたマイクはアンの家に向かう。アンの家の前からマイクがかけた電話をきっかけに、ライノがアンを殺したと知らされたルーシーがライノと揉め、殺し合いとなる。マイクがかけつけると、ルーシーとアンの兄は死んでおり、ライノも瀕死の状態にあった。数ヶ月後、アンはかろうじて助かったブライアンと再会する。

クロエ・グレース・モレッツもの。テキサスに実在する犯罪多発地域で起きた連続少女失踪事件を追う2人の刑事の姿を描く。先日観た『マーシュランド』とちと似てる。あちらの方が雰囲気が重い。面白い作品ではあるけど、上出来とは言い難い面もある。ミスリードが上手く行ってるとは言えんし、数々の伏線を全く無視してしまうのは如何なものか。TVドラマ『ツイン・ピークス』のローラ・パーマー役のシェリル・リーが懐かしい。すっかりおばさんに。
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2017年06月18日

デッドフォール 極寒地帯


2017.Jun.17
☆☆☆★★
アディソン(エリック・バナ)とライザ(オリヴィア・ワイルド)兄妹は、カジノ強盗で手に入れた金を手に逃走中、車がクラッシュ。猛吹雪のなか、警察の追手から逃れるため2人は二手に分かれ、カナダとの国境付近で落ち合うことを約束する。アディソンは大混乱を招きながらも山野を横断する一方、ライザは元ボクサーのジェイ(チャーリー・ハナム)の車に拾われる。ジェイはオリンピックで銀メダルを獲るも、八百長試合で実刑判決を受け、出所した当日に自分を裏切ったコーチを殴打、カナダとの国境沿いに住む両親(クリス・クリストファーソン、シシー・スペイセク)のもとへ逃走していた。ジェイを逃走手段として利用するだけのつもりだったライザだが、2人は激しく求め愛し合う。犯罪を繰り返しながらアディソンはジェイの両親宅に到着し、2人を人質にとる。感謝祭の夜、そこへ帰ってきたのは、ライザを連れたジェイだった。更に、ジェイの手配を知らせにハンナ巡査(ケイト・マーラ)が、アディソンを追ってきたハンナの父でもあるベッカー警部(トリート・ウィリアムズ)がジェイの実家へ現れる。

オリヴィア・ワイルドもの。強盗犯の兄妹が、様々な出会いと思惑が混じり合う中、極寒の地で逃走劇と銃撃戦を繰り広げるお話。『ヒトラーの贋札』のステファン・ルツォヴィツキーが監督。善悪入り乱れて実家に集まってくるのが面白いね。オリヴィアの魅力も出てますな。それぞれが愛を発見・再認識するのだな。
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2017年06月17日

青い性


2017.Jun.12
☆☆★★★
キャンプ場でバカンスを楽しむキャロリーヌ(モニカ・ブルーク)、エレーヌ(エマニュエル・ベアール)とドロテの3人の少女たちは、ボート遊びの最中、嵐に遭い遭難してしまう。キャロリーヌが目覚めると、孤島の小屋で裸で寝かされていた。他のふたりと再会すると3人はある家を見つけ、そこで若い女性(インゲ・マリア・グランゾウ)と中年の男性(パトリック・ボーショー)が愛し合っているのを見てしまう。その後、彼女たちは3人の青年と知り合いヨットなどで遊んでいたが、キャロリーヌは自分を助けてくれたのは孤島の家にいた中年の男だと思い込み、再び家を訪れる。妻ジュリアは世界的なピアニスト、夫ジョーダンは富豪の2人は、キャロリーヌを歓迎し、気に入られる。コンサートツアーに向かうジュリアの搭乗した飛行機が墜落。ひとりになったジョーダンをキャロリーヌが訪ねる。彼は寝室でジュリアのアルバムを見ていたが、キャロリーヌをベッドに迎える。翌朝、帰ってこなかったキャロリーヌを心配したエレーヌは、青年と一緒に探す。丘のから手を振って降りてくるキャロリーヌに出会い、3人は楽しげに走る。

エマニュエル・ベアールもの。フランスのリゾート地を舞台に3人の少女が、魅力的な中年男性や孤島の青年とアバンチュールを体験するお話。ソフトフォーカスで一世風靡したカメラマンのデビッド・ハミルトンが監督。主役はエマニュエルじゃなく、モニカの方。エマニュエルが20才位の初期の作品。準主役ながら輝きがあるのぉ。この後残ったのはエマニュエルだけですから。キャロリーヌを救った男の子は放置で、憐れだな。妻の死後すぐに、若い娘を抱いちゃいかんでしょ。
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2017年06月16日

愛の予感


2017.Jun.11
☆☆★★★
東京湾岸に広がる高層マンション群。埋立地にあるこの新興住宅地は、中流所得層にとってあこがれの住居だ。順一(小林政広)は、新聞社で働く高層マンションの住人。妻は癌で数年前に亡くなり、今は娘との2人暮し。ある日、中学生の娘が、学校の教室で同級生の少女に刺し殺される事件が起こった。妻を失った順一は、続いて娘も失い、生きる希望をなくす。勤めていた新聞社を辞め、引きこもりの生活を続けていた順一は、1年後、北海道に肉体労働の職を得る。順一は、収容所のような民宿で寝泊りし、毎日夜明けに起きて、鉄工所へと向い、働く。帰宅すると、日没とほぼ同時に眠りにつく。そんな順一は、民宿で賄いの仕事をしている女、典子(渡辺真起子)と出会う。典子は、順一の娘を殺した子の母親だった。典子もまた、身を隠すように東京を離れ北海道の僻地でひっそりと生活を営んでいたのだ。被害者の父親と、加害者の母親とが、偶然にも顔を合わせた。2人は、毎日顔を合わせるものの、互いに名乗ることもなく、言葉を交わすこともない。知ってか知らずか、順一は典子の作った食事を口にしない。ご飯と味噌汁、生卵だけをひたすらに食べ続ける。それでも、順一は原罪を背負ったかのように生きている典子が、次第にかけがえのない存在になっていく。ある日、順一は、コンビニエンスストアでプリペイド式の携帯電話を2台買い、1台を典子に渡す。それが順一にとっての愛情表現だった。しかし、頑なに他者を排除して生きていた典子は、それを突き返す。そして、順一を徹底的に拒絶する。ところが、典子は、順一を拒絶すればするほど、自分の内部で、何かが変わってきていることに気付き始める。乾ききった典子の心に、次第に潤いが漂う。今度は、典子がコンビニで携帯電話を2台買い、その1台を順一に渡す。しかし、順一は、その携帯電話を屑篭に捨ててしまう。そんな中、順一はついに典子の作った食事を口にし、2人の関係も、2人の日常も少しずつ変化し始める。2人は、心を通わすことが出来るのか。

ひとり娘を娘の同級生に殺害された男と加害者の母親。事件以降、頑なに他者との触れ合いを避けて生きるふたりが出会い、絶望と罪悪感を抱えながらも再生への光を見出すお話。第60回ロカルノ国際映画祭金豹賞(グランプリ)受賞作。娘を殺した子の母親に愛を感じてしまった精神構造が複雑な日本の純文学的話ですな。変わらない日常を示すためか、同じシーンが何度も繰り返されるのは辛いね。どこが変わったかの違いが、内面的変化を露わしてはいるのだけれど。
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2017年06月15日

あるふたりの情事、28の部屋


2017.Jun.11
☆★★★★
小説家の男(クリス・メッシーナ)と情報処理の仕事をしている女(マリン・アイルランド)、2人は出張先のホテルのレストランで互いに一人食事をしていた。男が女に声をかけ、他愛もない会話で盛り上がり、そのまま情事に至る2人。しかし、女は既婚者、男にも恋人がいた。二度と会わないつもりのはずが、2回目、3回目…と、出張の度にホテルで逢瀬を重ねる2人。セックスをする度に2人は心を通わせていき、やがてお互いにとってなくてはならない存在になっていく。しかし、離婚を望んでいない女に対して、切ない思いを募らせていく男もついに結婚してしまう。それでも互いに離れられずに秘密の情事を続けていく2人。あらゆる土地のホテルで定期的に密会をしていた2人だが、女が妊娠していることが発覚する。出産での遅滞はあるものの、密会を再開。やがて2人の将来に決断を下すときが来る。

出張先で出会った男女が、不倫の関係から、結婚しようと決意するまでの過程を描く。不倫だから、たまに会うから良い関係なのではないのかね。ベストな相手はどこかに存在するけれど、出会えるかはわからない。結婚時にベターな相手を選んではいても、よりベターな相手は恐らく存在するから起り得るわけで。ヒロインがもっと美形なら良かったのだが。現実的ではあるけど。
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